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【型崩れ、縮みなし】カシミヤマフラーに優しいドライクリーニング【解説】

マフラーのお手入れに困ったことはありませんか。とくに、カシミヤマフラーとなれば、高級なものも多く、簡単な気持ちで自己流に手入れをして素材を傷めてしまったり、カシミヤならではのふわふわな触り心地が失われたりするのは嫌ですよね。

そこで、ドライクリーニングを利用してみるのはいかがでしょうか。ドライクリーニングは、有機溶剤を使った衣類に優しい洗濯方法のひとつです。今回はドライクリーニングについて詳しく説明します。

カシミヤマフラーはクリーニングに出すべき?

カシミヤマフラーはクリーニングに出すべき?

カシミヤマフラーをクリーニングに出すべきかどうか迷う方もいるでしょう。結論からいうと、カシミヤマフラーはクリーニングに出すべきアイテムです。
その理由について、解説します。

マフラーは汚れやすく、アレルギーの原因にもなる

マフラーは、皮脂汚れや埃がつきやすく、汚れが溜まりやすいです。
顔・首周りは汗腺が豊富で、汗をかきやすい場所です。冬の季節であったとしても、汗はかくため、マフラーにも付着します。

また、お化粧をする方であれば、着脱時にファンデーション・マスカラなども付着する可能性があるでしょう。
それらの汚れを放置してしまうと、炎症やアレルギー反応の原因にもなりやすいため、カシミヤマフラーはクリーニングでのお手入れがおすすめです。

カシミヤはデリケートで自宅では洗いづらい

カシミヤ素材は、大変デリケートです。洗濯機でのお手入れはもちろん、自宅で無理やり洗うと変形したり、素材が痛む可能性もあります。
また、他の洗濯物と一緒に洗うと色移りをすることもあります。

もちろん自宅で洗うこともできますが、慣れていなければ、無理に自宅でお手入れするのは避けることが無難です。
もし、無理にお手入れをしてしまうと、損なわれた風合いや質感は取り戻せません。
素材に合ったお手入れ方法を実践することで、長年愛用できます。
お手入れのプロに任せて、愛用しましょう。

ドライクリーニングとは


ドライクリーニングは、有機溶剤を使用することで衣類への影響を最低限に抑えることができます。1830年ごろにフランスで開発された洗濯方法で、水で洗うと型崩れや縮みやすい素材でも、有機溶剤を使うことでその影響を軽減します。

有機溶剤といえば、石油や灯油などが挙げられますが、これをクリーニング専用の溶剤に変え、衣類を洗っています。衣類などに付いている取り扱い絵表示に「ドライ」「セキユ系」などと書かれていたらドライクリーニングを推奨します。水洗いができる場合には、それも取り扱い絵表示に示されていますので、確認してみてください。

家庭での洗濯は、水洗いを前提に、ドライマークが洗える洗剤を使うことはできますが、それはドライクリーニングとは言いません。ドライクリーニングの方が、皮脂や空気中に含まれた油汚れをしっかりと落としながら、水に弱い素材を洗うことができます。

カシミヤマフラーにドライクリーニングは合っているのか


カシミヤはふわふわの肌触りで、伸縮性にも優れています。伸びやすくて肌になじみやすいという点では良いですが、一度間違った洗濯をすると極端に縮んでしまうというデメリットもあります。また、カシミヤ特有の光沢感も洗濯によって失われてしまうことがあります。

その点、ドライクリーニングは衣類に優しい洗い方をします。水で洗うと型崩れや縮み、色落ちの激しいカシミヤマフラーには、ドライクリーニングは向いている洗濯方法だということです。化粧品やチョコレートなど油の汚れやシミを落としたい時にも、ドライクリーニングだときれいに落ちることがあります。とくに、型崩れ、縮みが激しいカシミヤの素材はドライクリーニングがおすすめです。

また、クリーニング店によってはカシミヤ専用メニューを用意していることがあります。心配な場合はカシミヤ専用メニューを用意しているお店を利用しましょう。

実際にドライクリーニングする際に覚えておくべきこと


カシミヤマフラーは、それ自体が高級品であることが多いので、丁寧にクリーニングするためにも、クリーニングも比較的高価格に設定されていることが多いです。ノーマルのドライクリーニングで500円、高級品へのクリーニングなら1,000〜1,300円程度と考えてください。決して安くはない価格ですが、カシミヤマフラーは丁寧にお手入れしていれば型崩れや縮みもなく長く使えるものですので、ケチらないのが良いでしょう。

ドライクリーニングは縮みが少ないといっても、必要以上にクリーニングしていては、その分カシミヤマフラーも傷みやすくなります。ワンシーズンに1度か2度で大丈夫です。衣替えのタイミングで、次の冬まで使わないという時には、かならずドライクリーニングに出すようにしましょう。

ドライクリーニングのオプションサービス

ドライクリーニングを依頼するとき、オプションサービスをつけられるクリーニングもあります。

・消臭加工
・防虫加工

カシミヤマフラーは、皮脂に触れやすく、そのまま放置すると嫌な匂いを発生させます。そのため、消臭加工を施しておくことで、お手入れ回数を減らして使用できます。
消臭加工の相場価格は、300円〜600円です。

また、天然素材のカシミヤは、虫に食われやすくすぐに穴が空いてしまいます。そのため、防虫加工をしておくことで、虫食いや、ダニ・ノミの繁殖を防ぎます。
防虫加工は効果を切らさないよう定期的に依頼しましょう。相場価格は、300円〜500円です。

自宅でもこまめなお手入れをしよう

クリーニングのお手入れだけでなく、自宅でのお手入れ方法について知っておくことで美しい状態を保てます。
自宅でのお手入れをコツコツ続けることで、長年愛用できるでしょう。

ブラッシングをする

カシミヤマフラーは、こまめにブラッシングをしましょう。カシミヤは繊維が細かく摩擦に弱いため、毛玉がつきやすい素材です。
そのため、こまめにブラッシングをして毛並みを整えます。
カシミヤマフラーを着用した後にブラッシングをすることで、その日の汚れを落とし、毛並みも整えられます。
ブラッシングに使用するブラシは、できれば天然毛の製品を選びましょう。化学繊維の製品は、カシミヤには強すぎるため、カシミヤマフラーの表面を傷つけてしまう可能性があります。

毛玉や毛羽立ちにはすぐ対応する

カシミヤは、毛玉や毛羽立ちができやすい素材です。そのまま放置してしまうと、数が増えて、見た目の印象もあまりよくありません。
毛玉ができたときは、ハサミで切って、取り除きましょう。そのとき、マフラー表面を切らないように気をつけます。
また、毛羽立ちができたときは、ブラッシングでおさえて対応しましょう。時間が経ってしまうと、毛玉や毛羽立ちが増えて大きくなるため、こまめなお手入れをおすすめします。

汚れや水分はすぐにふき取る

もし、カシミヤマフラーに汚れや水分がついてしまったときは、すぐに拭き取りましょう。
カシミヤは水分や汚れに弱い素材です。そのまま放置をしてしまうと、取れなくなってシミが発生する可能性もあります。
拭き取ったあとは、その部分を乾燥させます。蒸れた状態で保管をするとシミやカビが発生する可能性があります。

ローテーションで使う

カシミヤマフラーを長持ちさせるためには、いくつかのアイテムをローテーションで使用する方法もおすすめです。
カシミヤは型崩れしづらい素材ですが、連続で着用するとへたって崩れてしまいます。
また、連日の使用は同じ部分で摩擦が起こり、毛玉や毛羽立ちの原因にもなるでしょう。
マフラーを毎日同じ巻き方にしたり、長時間着用することも劣化の原因です。
もし連日使用したときは、前述した自宅でのお手入れ方法を実践してカシミヤの状態を確認しましょう。

保管するときは防虫剤と一緒に

保管方法は、防虫剤と一緒に密閉空間のタンスへ平置きすることをおすすめします。カシミヤ素材は虫に食べられやすいため、防虫剤は必須です。また、シーズンオフ中に湿気や虫の被害がないように密閉されたタンスで保管をしましょう。
ラックにかけたまま放置してしまうと、その向きに繊維が伸びます。
シーズンおわりはクリーニングと防虫加工をして、防虫剤と一緒に保管する方法をおすすめします。

自宅での洗濯をする際の注意点

自宅でマフラーを洗濯するときの注意点について解説します。
カシミヤマフラーは自宅でのお手入れを推奨していません。しかし、汚れが付着して洗い流したいときには、その部分だけスピーディーに手洗いをしましょう。

取り扱い絵表示は必ず確認する

洗濯をする前に、マフラーのタグについている取り扱い表示を確認します。

・水洗いが可能かどうか
・洗濯機の使用について
・水の温度

など、その製品をお手入れするときに欠かせない情報が記載されています。
素材や大きさ、アイテムの形によってお手入れ方法はまったく異なるため、アイテムごとの確認がおすすめです。
マフラーによっては、自宅での洗濯が禁止されている物もあるため、必ず確認をしましょう。

自宅での洗濯はあまりおすすめできない

カシミヤ素材のマフラーであれば、自宅での洗濯はおすすめしていません。カシミヤは摩擦や水に弱いため、すぐに変形や質感の変化が起こります。
化学繊維や綿の素材であれば、自宅でのお手入れができる製品も多くあります。必ず洗濯の取り扱い表示を確認してください。
もしも、カシミヤマフラーのお手入れを自宅で行う場合は、手洗いでスピーディに行いましょう。
汚れが落ちない場合は、無理をせずにクリーニング店へ持ち込んで依頼します。

自宅で洗濯する際の手順

マフラーを自宅で洗濯する場合の手順をご紹介します。
できる限り優しく扱い、摩擦が起きないようにしましょう。

1.マフラーのフリンジ部分を内側にして折りたたみ、洗濯ネットへ入れる
2.おしゃれ着用の洗剤をぬるま湯と混ぜて桶に入れる
3.洗濯ネットを桶に入れて、優しく押す
4.洗濯ネットを巻いて軽く絞る
5.水を入れ替えて、すすぐ
6.4・5を数回ほど繰り返す
7.洗剤をすすぎ、柔軟剤を全体に行き渡らせる
8.洗濯機で洗濯ネットごと脱水する

干すときは平干しがおすすめ

マフラーの干し方にもコツがあります。乾燥している環境で、平干しにする方法がおすすめです。
普通の洗濯物のようにヘンガーへかけてしまうと、ハンガーにかかっている部分が伸びます。平干しが難しい場合は、M字型に干しましょう。
マフラーのフリンジ部分や厚みのある部分が蒸れていないかどうかを確認しましょう。

マフラーの洗濯に失敗したときの応急処置方法

マフラーの洗濯に失敗してしまった場合の対処法を紹介します。
マフラーが縮んでしまったときは、水洗いをして伸ばしたい部分を洗濯バサミで止めましょう。伸ばして止めた状態で乾燥をさせることで、その形でとどまります。
マフラーが伸びてしまった場合は、ぬるま湯につけてマフラーの形を整えましょう。乾かすときにドライヤーを当てればその部分が縮みます。
ただし、どちらの方法も完全に形が戻るわけではありません。あくまでも応急処置方法として覚えておきましょう。

まとめ


ドライクリーニングは、型崩れや縮みを最小限に抑え、衣類を優しく洗い上げる有機溶剤を使ったクリーニング方法です。カシミヤマフラーは、カシミヤヤギの産毛でできた繊細な素材なので、お手入れにも気を使わなければなりません。

ドライクリーニングなら丁寧に洗い上げることができて、油汚れもしっかりと落とすことができます。500〜1,000円程度と決して安くはありませんが、ワンシーズンに1〜2度で良いので、思い切ってドライクリーニングに出すのがおすすめです。ぜひ、正しいお手入れをしてカシミヤマフラーを長く使えると良いですね。

監修者

林 絵理子(スタイリスト)

2009年5月~Styling Office seed 小谷 晃司氏 師事
2011年11月~拠点を東京にも設けフリーランスで活動開始(大阪に関してはseed所属)
2015年4月~Styling Office seedより独立
2017年11月~brickを設立
2022年11月~brick stock room増床
(同ビル602)