カシミヤストール・カシミヤマフラーの魅力にフォーカスC.I.CCASHMERE ITEM COLLECTION

カシミヤヤギとは?最高級カシミヤが製品になるまで

カシミヤとはどんな製品なの?

カシミヤヤギとは?最高級カシミヤが製品になるまで

そもそも、カシミヤストールやカシミヤマフラーといったカシミヤ製品がどのようにウールなど他の動物の毛と異なるのか分からないという人もいるでしょう。

そこで、まずはカシミヤ製品の特徴から説明していきます。

最高級の肌触り

カシミヤの最大の特徴といえば、とても滑らかで心地良い肌触りです。
他の動物の毛や合成繊維で作られているストールやセーターには出すことのできないふんわりとしていながら、滑らかな触り心地をカシミヤは出すことができます。
それは、カシミヤの繊維が非常に細くて柔らかいからです。
そのため、チクチクすることもなく、肌の弱い人でも気持ち良く着用することができるのです。

特有の光沢感で上質さを表現

カシミヤの繊維は非常に細いだけではなく、繊維の表面は突起が少ないキューティクルに覆われています。
そのため、表面がフラットになるので光を真っすぐに反射させて光沢を生み出します。
この光沢だけではなく、カシミヤには油脂が含まれているので、カシミヤならではの滑り感のある風合いを出すことができます。
これらが合わさり、一目でカシミヤと分かる上質さが表現されるのです。

保温性に優れている

カシミヤアイテムは薄くて軽いながらも、非常に暖かいことでも知られています。
これは、カシミヤは外気を遮断するだけではなく、熱を内側へと溜め込むという特質があるからです。
カシミヤのキューティクルは一定の温度を保つことができるため、軽くて薄いアイテムでも非常に暖かく着用することができます。

カシミヤヤギは普通の山羊とは何が違うのか?

カシミヤアイテムの特徴を紹介してきましたが、カシミヤヤギではなく普通の山羊ではこれらの特徴を持ち合わせていません。
カシミヤヤギとはどういった山羊であり、他の種類の山羊とはどこが違うのでしょうか?

カシミヤヤギとは

カシミヤヤギは、インドの北部の高山地帯であるカシミール地方が名前の由来となっています。
現在は主に中国やネパール、モンゴルといった場所に生息しています。
寒暖の厳しい環境下で生きている山羊であり、特徴としては寒さをしのぐために長い毛で覆われています。
この毛の表面は粗毛ですが、その下には柔らかい毛が生えているのです。

カシミヤヤギの産毛のみをカシミヤという

カシミヤと呼ばれる毛織物は、カシミヤヤギから採取された全ての毛を使用しているわけではありません。
カシミヤヤギは、寒い冬の時期になると寒さを凌ぐために産毛が生えてきます。
表面の下に密生しているため、春の毛の生え変わりの時期に櫛で梳いて集めることになります。
この産毛だけが採取されてカシミヤ織物として紡がれているのです。
非常に手間がかかるだけではなく採取できる時期も限られており、1頭から150~250gほどしか採取できない貴重な素材です。
そのため、カシミヤ製品は高額になってしまいます。

カシミヤ繊維の生産地と種類

カシミヤヤギという名前はインドのカシミール地方が語源となっていますが、カシミヤは主に中国の北西部やネパールのヒマラヤ地域、モンゴル、イランが産地となります。
特に中国の内モンゴル自治区はカシミヤヤギには適した気候であることから、内モンゴル産のカシミヤは最高級であると言われています。
また、カシミヤの元の色は1色だけではなく、ホワイトカシミヤ、グレーカシミヤ、ブラウンカシミヤの3色あります。
ホワイトカシミヤが最高級のカシミヤとされており、全世界で使用されているホワイトカシミヤの9割は内モンゴル産であると言われています。
ただし、染色や風合いを出すためにホワイトカシミヤに1割2割ほどグレーカシミヤやブラウンカシミヤが意図的に混ぜて使われることも多くなっているのです。

採取から製品になるまで

カシミヤヤギから産毛が採取されてから製品になるまで非常に多くの工程を経ています。
採取された毛はまずゴミや不純物などを手作業で選別し、特別な機械で洗濯をします。
その後、整毛機でカシミヤの糸を作り上げます。
そこから更に薄く綺麗に折り重ねて原毛としていき、紡績されていくのです。
そして、織物として職人が昔からの伝統的な方法で織っていくような方法もあり、ブランド毎によってこだわりを持って製品化されていきます。

まとめ

カシミヤヤギとは?最高級カシミヤが製品になるまで
カシミヤヤギからカシミヤ製品になるまでには非常に多くの手間がかかっているだけではなく、カシミヤの繊維自体が非常に希少価値の高いものなのです。

もちろん心地良さや品のある光沢感などカシミヤ製品のメリットと言える特性も価格に見合っているものにはなりますが、こういった手間や貴重なものであることを知った上でカシミヤ製品を身に着けてみてください。
そうすれば、よりカシミヤ製品に愛着を持って使用することができるはずです。

監修者

林 絵理子(スタイリスト)

2009年5月~Styling Office seed 小谷 晃司氏 師事
2011年11月~拠点を東京にも設けフリーランスで活動開始(大阪に関してはseed所属)
2015年4月~Styling Office seedより独立
2017年11月~brickを設立
2022年11月~brick stock room増床
(同ビル602)