【カシミヤができるまで】カシミヤってどうやって製造されるの?
柔らかく最高品質の肌触りのカシミヤと言えば、高級な素材としてご存知の方も多いでしょう。
しかし、カシミヤが製造されるまでの工程を知っている人は多くありません。
カシミヤができるまで、どのように製品になっていくのか解説していきます。
希少な素材であり高級なカシミヤだからこそ、製品について知り、大切に扱ってください。
1.カシミヤとは
カシミヤとは、山羊の中でもカシミヤ山羊という種類の山羊の毛から作られた織物を指します。
ただの毛ではなく、寒い冬を越すために生えてくる産毛のみを使用するので、一頭からは150~200g程度しか採取できません。
セーターで例えると、男性用セーターにはカシミヤ山羊が3頭分近く必要な計算になります。
そのためとても貴重で希少価値の高い品になるのです。
また、産毛だからこその柔らかさや、繊細な光沢感に品があります。そのため希少価値が高いだけでなく、素材自体も高級な質の良いものになります。
2.カシミヤができるまで
私たちはカシミヤ製品になった状態しかカシミヤを目にしたことがない場合が大半です。
どのようにカシミヤが製品となっていくのか見ていきましょう。
①:カシミヤ山羊より採取
カシミヤ山羊を飼育している農家にて毛が採取されます。
この時に、生後2年以上の山羊の外側の硬い毛ではなく、内側にある産毛のみをすき取って採取します。
羊毛の場合はハサミなどで切って採取しますが、カシミヤ山羊の場合はかぎ手を使用します。
②:製毛
採取した毛にはゴミなどの不純物が混入しているため、機械で水洗いした毛をふるい落としにかけます。
それでも不純物は取り切れないため、その後は手作業で丁寧に汚れや不純物を取り除きます。
③:精紡
整毛された毛を糸にするために、機械で何度も梳いて毛並みを揃えます。
そして細くして糸になっていき、原毛である糸になっていきます。
採取した時よりも量も減り、1頭から500g採取された毛も100g程度になってしまいます。
④:織る
糸を生地にして織っていきます。
この織っていく段階からアパレルメーカーが加わることが多く、生地を染めたりしていきます。
生地を織った後に、カシミヤ独特の風合いを出すために機械で起毛させて製品にしていきます。
3.おすすめのカシミヤ製品ブランド
カシミヤが製品としてできていくまでの工程を紹介していきましたが、やはり原毛の時から携わっているメーカーが信頼できます。
そこで、おすすめのカシミヤ製品を取り扱うブランドを紹介します。
自社で管理し、生産しているからこそ素材に信頼がおけますし、質の良い製品が生産されます。
①:カシミヤマフラーやストールを専門に扱う「マッティトッティ」
カシミヤマフラーとストールを専門に取り扱うマッティトッティは、カシミヤなのに低価格であることやカラーバリエーションの豊富さが魅力です。
多くの有名ブランドのカシミヤアイテムを生産しているモンゴルの工場で作られているので、その品質や生産体制に信頼がおけます。
カシミヤの試験鑑定証明書があるため、最高級のカシミヤ100%を使用しているという保証もあるメーカーです。
②:カシミヤにこだわりのある世界的ブランド「バーバリー」
世界的ブランドであるバーバリーですが、定番のチェック柄やトレンチコート以外にカシミヤ製品にはこだわりがあります。
スコットランドにある創業200年の工場で生産されており、伝統的な織り方で作られています。
そのためこだわりある最高級の製品となっています。
③:日本とモンゴルの優良メーカーが手を組んだ「カシュミー」
カシュミーは、日本の織物メーカーとモンゴルのカシミヤメーカーが共に作ったカシミヤ製品を取り扱っています。
自社牧場のカシミヤを使用しているので、カシミヤ素材にこだわりがあります。
製品になるまでの一貫生産を行うことで、品質管理や検品など全てにおいて信頼がおけます。
4.だからカシミヤは高級
カシミヤは、素材が貴重なだけでなく、製品になるまでも多くの工程や手間が必要になるからこそ貴重であり高級な素材なのです。
人の手と機械とを使って、時間をかけて作られる製品だからこその質の良さがあります。
是非カシミヤを購入する際には、カシミヤの製造工程を想像してみてください。
監修者
林 絵理子(スタイリスト)
2009年5月~Styling Office seed 小谷 晃司氏 師事
2011年11月~拠点を東京にも設けフリーランスで活動開始(大阪に関してはseed所属)
2015年4月~Styling Office seedより独立
2017年11月~brickを設立
2022年11月~brick stock room増床
(同ビル602)